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酵素人間が生きていくうえで必要不可欠なもので、消化のみならず、息をしたり、筋肉を動かしたり、物事を考えたりといった人間のすべての営みに関係しています。つまり、酵素がないと、人間は片時も生きられないのです。 一つの細胞に対して何百もの酵素が存在し、働いています。現在、3000種ほど存在が確認されていますが、まだまだ発見されていない酵素も多く、未知の領域といえます。 酵素はミネラルのまわりにタンパク質が巻きついたような形をしており、ひとつひとつ微妙に違っています。 ビタミンやミネラル以上に重要で必要なものが酵素です。その意味で、ビタミンやミネラルは酵素の働きを助ける、ということで「補酵素」ともいわれます。 酵素は、分解・合成・吸収・排泄といった、物質どうしの化学反応を早める仲立ちをしますが、みずからは触媒として、変化せず、淡々と仕事をこなします。 一つの酵素は一つの仕事しかできないので、1個の細胞に何百という酵素が存在し、その存在の数だけ仕事をするわけです。 消化酵素は、一般によく知られています。たとえば、アミラーゼという酵素は唾液に含まれていて、でんぷんをブドウ糖に分解することしかできません。タンパク質や脂質は分解できないのです。ちなみにタンパク質を分解するのは、プロテアーゼ、脂質を分解するのはリパーゼです。 このリパーゼは消化以外に、有酸素運動を開始して約20分たって、体内温度が1度下がると活発に働きはじめ、体内脂肪(皮下脂肪・内臓脂肪)を分解し、血中に送り出すという仕事もします。 このように、酵素は食べたものを効率よく分解して、吸収しやすくしてくれるので、酵素が少なかったり、うまく働かないと、いかに多くのビタミンやミネラルのサプリメントを摂っても、効果が半減すると言われています。 たくさんサプリメントを摂っているわりに、あまり効果があらわれない人は酵素に原因があると、酵素栄養学では主張しているわけです。 また、食べすぎると酵素の分解が追いつかなくなり、うまく消化できません。 酵素でうまく分解できないと、血液中に、小さくなりきれない糖質や脂質がどろどろした成分となって漂うことになります。このどろどろ、ねばねばした血液の中では、赤血球も連なってしまい、毛細血管(血管の90%をしめる)まで行き届かなくなります。それにより、さまざまな病気にかかりやすくなります。 酵素は熱に弱く、80度ほどで死滅するといわれます。つまり、加熱調理されたものの中に酵素は存在しないわけです。 ですから、加熱調理されたものばかりを食べていると、体のなかの消化酵素だけを使わなければならず、負担がかかり、消化不良がおきがちです。消化不良がおきると、前述のように、どろどろの血液になり、さまざまな病気を引き起こす元になるのです。 反対に、熱を加えていない、新鮮な生の野菜、肉、魚、果物のなかに酵素は存在します。 また、発酵食品(味噌、納豆、糠づけなど)にも酵素が含まれています。 これを食物酵素といいます。体外の酵素によって分解できるので、体の消化酵素をさほど使わなくてすみ、負担が軽くなり、消化が良くなります。 このように、酵素は体外からも取り入れることができ、体内の消化酵素と同様の働きをしてくれます。ですから、できれば食べ物は、生のもの、あるいは、発酵食品の形でとることが理想なわけです。 といっても今の時代、生だけの食事というのは、なかなか難しいものです。では、酵素がない食品は、どのように食べれば消化が良くなるのでしょうか。 たとえば、「酵素が存在しない焼き魚」は「酵素のある大根おろし」と一緒に食べれば、消化がよくなります。知らず知らずのうちに実践してきたわけです。 このように、ある程度、組み合わせて工夫することによって消化をよくすることができるのです。 昔は、酵素の原料はタンパク質なので、タンパク質さえ摂っていれば酵素は無尽蔵に作り出されると考えられていました。 しかし、最近の研究では、人間は生まれながらにして、一生で作り出せる酵素の量が遺伝子によって決まっているといわれています。これを、潜在的に備えている酵素ということで潜在酵素といいます。この量は、一人一人違います。 体内の酵素には、前述した消化酵素のほかに、代謝酵素というものがあります。 この酵素は、消化酵素によって吸収されたものを体のすみずみの細胞にまで送り届けて、有効に働くようにしたり(新陳代謝)、有害物質を尿や汗として排出したりします。 さらには、傷を修復し、自然のうちに病気を治す自然治癒力、外的から体を守る免疫力といった働きのもとになります。 潜在酵素は、消化酵素と代謝酵素によって使われ、減っていきます。ですから、いかに酵素を温存するかが大事になってきます。 消化酵素と代謝酵素は相互に関連していて、現在20の酵素力があるとすると、消化酵素で15使ってしまうと、代謝酵素では5だけが使えるということになります。 生の食べ物や発酵食品などから、できるだけ食物酵素を摂ることによって、体内の消化酵素をたとえば5にできれば、残りの15は免疫力や自然治癒力担当の代謝酵素のために使えるのです。あるいは温存して、限られた資源を大切にできます。 動物を見ても、体の調子が悪くなると、食べないでじっとするようになります。これは、食べないことによって、消化酵素を使わず、その分、代謝酵素にまわして、最大限に自然治癒力を発揮するためと見ることができます。 食欲がないというのも、一般にはよくないといわれますが、自然治癒力を発揮するためであり、意味のあることなのです。 このように見てくると、現代は、加熱調理されたものが多く、どうしても血液がどろどろになりがちといえます。そうなると、サプリメントを摂っても、異物を取り込むようなもので、ますます体に負担をかけるだけという悪循環におちいってしまうように思われます。 たしかに、栄養だけとって生きていくならば、このとおりでしょう。しかし、人間は栄養を摂るだけでなく、運動もし、休養(睡眠)もする存在です。 たとえば、血中に糖質や脂質があふれたら、有酸素運動をすればいいのです。そうすれば、それらは燃焼され、血液はさらさらになります。 栄養だけで健康になれるわけがありません。たとえば、いくら食べたものを酵素が効率よく分解してくれても、全く運動せず、寝なければ、病気になってしまいます。 一つに偏るのは危険であり、トータルにとらえるべきです。 内臓・血管・軟骨もコラーゲンでできています。 コラーゲンが不足すると、脳梗塞・心筋梗塞の危険が出てくるのです。 |
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